
めすうなぎ開発秘話 ロング ver.
めすうなぎ開発秘話 ショートver.
めすうなぎの産みの親

愛知県水産試験場の稲葉と申します。
- 普段はどのようなことをしていますか。
- 水産試験場でうなぎやアサリの研究をしています。
- 研究をはじめたきっかけは何ですか?
- たまたま愛知県に入って最初に配属されたのが、うなぎの養殖の研究をやっている試験場だったので、そこで初めてうなぎの研究をやることになりました。
- そもそもなぜめすうなぎを作ろうと
思われたのですか。そのきっかけは? - うなぎほとんどが「おす」になってしまう中でたまたま養殖場からめすのうなぎが出てきて、めすのうなぎを食べてみたらすごくおいしくてこれを作ることができたら面白いと思ったのがきっかけです。
- そもそもなんで大豆イソフラボン?
- イソフラボンは一般的に大豆食品などに多く含まれるものなんですけど、植物性エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンに似たような働きをするっていうのが広く知られていたので、そういった働きがうなぎにも効くのではないかと着目しました。また我々が普段食べ慣れているものを使ってうなぎを「めす」にできればそのうなぎも安全なものになると思い、始めました。

- めすうなぎができた時のエピソードを
教えてください - 試験を初めて半年ぐらいで当時の上司と夜仕事をしている中で、「めすになっているかどうか今見てみようか」と話し、水槽から出して捌いてみるとめすである卵巣が確認できたので、上司と喜びあったのを覚えています。
- 商品化までのお話しを聞かせてください
- めすうなぎはできましたが、ここからどうやって実用化していくか。大学であったり民間企業の方と研究チームを作って本格的に実用化に向けて進行していきました。
- どういう人に声をかけてきましたか
- 大学の魚の性に詳しいスペシャリストであったり、民間企業のそういった製品を作るのに長けている方であったり、各分野のスペシャリストにたまたま出会う機会があったので、それぞれの方々にお会いした中でアイディアを共有し合いながらチームを作っていったという感じですね。
- 大石さんや高野さんとの出会いは?
- たまたま電話でたどり着いたのが、高野さんでした。正直あまり興味を持ってもらえないんじゃないかと思っていましたが、高野さんが話を聞いてみようと電話で話した時にとても面白いと言ってくれて。そこからどうやって発展していくかの判断材料が少ないということで、私が1年かけてデータを取りまとめて、再度高野さんに電話をして、研究を進めることになりました。
大石さんとの出会いは研究チームを進めていくには研究資金が必要で、その時に農林水産省がやっている競争的資金に応募して採択されれば研究を進められるということで、相談しに行った時に大石さんと出会うことになりました。
- 実際に苦労した点はありましたか?
- この技術が出来上がった時に商品が一般の消費者に受け入れられるのかどうなのかが課題だと思っていました。
- 研究を進めていく中での不安はあったもののこれはいけるかもしれないと思ったきっかけはありますか?
- 初めてめすのうなぎを出荷していく中で、業界内の評判がよかったというのがまずこれはいけるかもと思うきっかけでした。

- おすうなぎとの違いはありますか?
- おすのうなぎはうなぎらしい味というが、めすのうなぎはうなぎらしさがいい意味で少なくて、食べ慣れてない魚が苦手な女性に好まれるのが特長です。
- 今後イオントップバリュに期待することはありますか?
- 今回このめすうなぎというものが広く消費者が手に入れやすくなると思うので、一度食べていただいて、このうなぎならまた食べたいと思っていただけたら、より多くの人にリピートしていただきたいと思っています。
- 今後の目標はありますか?
- 研究として技術開発は終了しているので、これから「めす」のうなぎの市場がどう形成されていくのかです。やはり手をかけて作るものではあるので、通常よりコストもかかるので、おいしいメスうなぎに付加価値をつけて出回ればいいかなと思っています。
- めすうなぎを食べたことのないお客さまに
- 味は好みの部分もあるので、一度食べて比べてみてください!
大豆イソフラボンの
安定した供給を目指して
- めすうなぎ開発に携わるきっかけを
教えてください - 今から8年前に電話が一本かかってきまして..
その時に愛知県の稲葉さんから電話があり、突然めすうなぎに興味があるかと言われ、ちょっと不審に思ったんですが、真剣に語るので、興味をもちました。県の方だから信用は持てました。養殖うなぎがほとんどおすということも初めて知ったし、「めす」の方が付加価値があることも知って面白い話だと思った。元々うなぎも好きだったのでお電話いただいた時は嬉しかったです。本当にめすうなぎが実現するのか。コストは?ということがわからなかったので、研究はもう少し色々調べてから動いた方がいいと稲葉さんには提案しました。
- 共立製薬の役割を教えてください?
- 安定してめすうなぎになる大豆イソフラボンを供給するということが一番の目標です。また、大豆イソフラボンの探索と製品化です。


- 具体的に大豆イソフラボンはこれを使おうと決まった流れは?
- 最初に稲葉さんからですね、大豆イソフラボンの中のこういう成分がおそらくうなぎを「めす」にするとお聞きしていたので、世界各国の大豆イソフラボンを入手してうなぎがめすになる大豆イソフラボンの原料をまず探すことにいたしました。
- それは見つかるまでにどれぐらい時間が
かかりましたか? - 稲葉さんの引きがよく、1製品目から「めす」になり、稲葉さんが引き当てたものが今の製品になっているが、結局20~30種類の原料から探索も行いました。
- めすうなぎに関してはサイズが大きい。
消費量を減らせる自然保護の観点にもつながるという部分をお聞かせください。 - 今までのうなぎは1尾で1人前にの蒲焼になっていたが、「めす」にして大型化にすること1尾に2人前取れることが素晴らしい技術だと思います。
- 「おす」うなぎとの違いは何ですか?
- めすうなぎは大きくなっても身がふっくら柔らかいままで皮も硬くなりにくいですので、皮も骨も気にならず、ふっくらジューシーな味わいだと思います。
- 初めての感想を教えてください
- すごくおいしかったです!
- 大石さんとの最初の出会いの印象は?
- 大石さんとお会いしたのはですね、稲葉さんとお電話して1年ぐらい経った時にうなぎのめす生産の事業が始まった時に大石さんに入っていただきまして色々事業が問題なく進行できるように調整をかなりしていただき、事業は6年間続いたんですけど、それが最後までゴールまで辿り着けたのは大石さんのおかげだと思っています。
- イオントップバリュへの期待することは
ありますか? - おいしいめすうなぎを全国の皆さまに感じていただき食べていただきたいと思っています。
- 今後の目標はありますか?
- 今後も色々な水産物に貢献できるような製品を出していけたらと思っています。
- お客さまへ一言!
- ぜひ一度召し上がってみてください!
- 共立製薬の自然保護に関する考え方を
教えてください - 共立製薬のミッションは「動物と人の進む道を作る」を掲げているので、うなぎが天然のものを使用しているので、めすうなぎが広まれば自然保護にもつながらないかなと共立製薬としても前向きに検討させていただいています。
- チームの雰囲気はどういった感じでしたか?
- 最終的に8年かかったが、最初本当にめすうなぎが市場に認められるかどうかわからない中で、皆さんめすうなぎをブランド化するという熱い想いがありましたので、ぶつかることはありましたが、最終的には一致団結して取り組めたことは良かったのではないかなと思っています。
- このプロジェクトに参加してみて
- すごく楽しかったです!
研究を進めるため、
トータルでコーディネート
- 普段はどのようなことをしていますか?
- コーディネーターという仕事をしています。
研究シーズとそれを求めているニーズとマッチングさせたり、あるいは研究成果を社会実装するお手伝いなどを行っています。
- 今回のプロジェクトの役割を教えてください
- 研究を思いついて始めていた稲葉さんが、2017年、10月に事務所に尋ねてきて、こういう研究をやっているので、進めるために国の協力が欲しいと相談に来ました。その時にうなぎを養殖すると「おす」になると聞いてびっくりすると同時に面白いと思いました。私たちは相談があれば研究がうまくいくようアドバイスしています。この案件を聞いた時は面白いし、ものになると実感がありました。
最初に稲葉さんにあった時は、彼は当時28歳で若く、研究実績があまりないにもかかわらず、熱意があった印象がありました。

- めすうなぎを最初聞いた時
どう思いましたか? - まず、自分が知らなかったということ、また、実は、業界関係者でも知らない人が多いと知りました。
- めすうなぎが商品化になる時の感想
- 研究は進んでいましたが、めすうなぎをなかなか実食できず、いつになったら食べれるのか..? と疑問に思っていました。
おいしいおいしいと言っていたのは稲葉さんだけだったので。笑
ほんとに美味しいのかな?とみんな思っていました。笑
2018年から研究を始め、3年で応用研究ステージが終わり、次の3年で研究開発ステージに移りました。その時に地元でも実証で試食してもらえる量ができたので、共立製薬さんの計らいで、冷凍のおすうなぎとめすうなぎをやっと食べれることができました。私はそれまで冷凍のうなぎを食べたことがなかったのですが、解凍して食べたら、大きいめすうなぎの方がおいしかったです。稲葉さんの言っていることが本当だったんだ!応援しなきゃと確信しました。
- 成功したポイントを教えてください
- 最終的には熱意ですね。結構メンバー的にも面白かったです。大学の先生がいたり、研究チームには研究アドバイザーや研究支援者がついたりと。すごく熱烈な人がいて、彼らが本音でやるところもあってそれが良かったと思います。

- どういった人にめすうなぎを食べてもらいたいですか?
- 今まで試食してくれた人は、年代にかかわらずおいしいと言ってくれています。私の孫はうなぎが苦手でしたが、めすうなぎを食べさせると今はうなぎが好きになっています。
川の魚が苦手な方でもおいしいと言ってもらえると思います。
うなぎのスペシャリスト

- 普段はどのようなことをしていますか?
- しらすうなぎの販売、養鰻、養殖、流通、うなぎの問屋、うなぎの蒲焼を作る工場、飲食店、うなぎに関すること全て行っています。うなぎの餌の販売も行っています。
- 協力したきっかけを教えてください
- この研究は、愛知県と共立製薬、一色うなぎ漁業、この3社で始めていたのですが、研究2年目に実験用のうなぎが欲しいと依頼があり、参加しました。
- お話がきたときはどう思いましたか
- 面白い話だと思いましたが、成功するかは未知数だと思いました。リスクも考えましたが、弊社は養殖場がたくさんあるのでその一部を使って行えば大きな被害にはならないだろうと思い、協力させていただきました。めすうなぎが本当にできたら面白いな!と思ったのが経緯です。
- 実際開発を初めて見てどうできたか
- めすうなぎというのはおすうなぎに比べ成長が遅いので、最初はなかな成長せず、これは失敗したなと...というのが最初の感想でした。社内は批判だらけ...でしたし、最初はこれはまずいことになったなーと思いましたね。
- その後どうなりましたか?
- めすうなぎはおすを追い抜いて秋の時期に成長が早くなります。めすは秋冬に夏と同じようにエサを食べていくことから、エサを食べなくなるおすを追い抜いていきます。この現象が見られたときは、いけるんじゃないか!もしかしたらこれはいいぞ!と安心しました。
- めすにさせるために大豆イソフラボンで
気をつけていること - 決められた使用容量をきちんと守ること。その一点です。


- チームの中で稲葉さん、高野さん、大石さんの最初の印象はどうでしたか?
- 稲葉さんに関しては水産試験場の担当者でありましたし、大石さん、共立製薬とも付き合いはなかったので、初めてあった時は不信感が否めなかったですね.. 笑
その後やっていくたびに真剣なところも見えてきたので、がっちり信頼して取り組んでいけました。
- めすうなぎができて初めて食べた時の感想を教えてください
- 初めて食べた時は、何じゃこりゃ!が第一印象。
これはちょっと違うぞと。今までのうなぎの概念を覆すものができたなと思いました。味に関しては脂のノリが違うのとの脂の乗ったそれよりもさらに上を行った皮も気にならない。骨も口にあたりにくい。画期的なものができたぞという印象でした。
- トップバリュに対する期待
- いいものはいいものだよと。正しく情報を開示していただいて、お召し上がりいただく方にもこういう商品なんだ。と正当な評価をしていただけたら喜ばしいと思っています。
- お客さまに一言!
- 準備段階を含めると開発に10年以上かかって!ようやく完成しました。今までのうなぎの蒲焼の概念を180度変わるものになっていると思います!私たちプロでもびっくりするものですので、ぜひ一度試して欲しいなというのが私どもの願いです。


めすうなぎの特徴に
あわせた加工・調理の開発


- めすうなぎを食べたことがないという人へのメッセージ
- そもそもめすうなぎ、おすうなぎの違いがわからない方も多いと思いますが、うなぎは、養殖すると、ほとんどがおすになります。今回の技術でほぼめすになる技術が確立されました。めすうなぎは成長の具合もよく、大きく育つ。また脂感もあって、おいしいうなぎとなっています。
ぜひ一度このおいしさを感じてみてください。
鰻の養殖においては100年以上の伝統のある愛知三河にて、めす化に成功しためすうなぎ。
それに合わせてトップバリュ独自のタレや、焼き方についてもオスと変えてよりめすうなぎの美味しさが引き出すようにこだわっています。ぜひご賞味ください。




時代に先駆けた挑戦
グリーンアイうなぎ開発
鹿児島県産うなぎのこだわり









あらかじめ食べやすい大きさに切ってから
以下の方法で温めてください。

